理学療法士がSDGsについて考える②

前回の記事では、SDGsの概要について記載しました。

今回はSDGsの17のゴールについて詳細にみていきたいと思います。

ただ、やみくもにみていってもダラダラと長くなってしまうので、理学療法士にとって特に関連がありそうな項目について考えていきたいと思います。

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日本ではSDGsについてどの程度取り組みが進んでいるのか

その前に、政府から以下のような文書が出されていました。

ドイツのベルテルスマン財団と持続可能な開発方法ネットワーク(SDSN)が共同で発表した 2019 年の報告書においては、日本は、SDG4(教育)及び SDG9(イノベーション)については達成度合いが高いと評価される一方、SDG5(ジェンダー)、SDG12(生産・消費)、SDG13(気候変動)、SDG17(実施手段)については低いと評価されている。更にゴールをより細かく見ると、SDG1(貧困)、SDG10(不平等)等においても課題があるとされている。また、OECD が発表した 2019 年の報告書においては、OECD 平均と比較して、SDG3(保健)、SDG6(水)、SDG8(成長・雇用)、SDG9(イノベーション)、SDG14(海洋資源)の取組は進展している一方、SDG5(ジェンダー)、SDG10(不平等)、SDG11(都市)の取組には課題があると評価されている。

SDGs 実施指針改定版 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sdgs/pdf/jisshi_shishin_r011220.pdf

日本ではSDG3(保健)、SDG4(教育)、SDG6(水)、SDG8(成長・雇用)、SDG9(イノベーション)についてはしっかり取り組めているが、それ以外の項目では達成度が低く、特にSDG5(ジェンダー)、SDG10(不平等)、SDG11(都市)、SDG12(生産・消費)、SDG13(気候変動)、SDG17(実施手段)については課題があると記載されています。

SDG5(ジェンダー)については、オリンピック委員会の森発言で世界的にも話題になりましたね。

SDG13(気候変動)については、日本の発電所の現状(火力発電所が多く、水力、風力など自然エネルギーを使った発電が少ない)など、容易にイメージがつく問題もあります。

SDGsは17の目標が設定されており、どれも一朝一夕で達成できるような容易いものではありません。

全世界で取り組む課題なのですから、そんな簡単なものではなく、優先順位をつけてひとつずつ着実に達成していくことが重要ですね。

また、すべての人が意識し、自分たちにできることをしていくことが重要だと思います。

SDGsを達成するために理学療法士にできることはなにか

では、我々理学療法士がSDGsを達成するためにできることは何があるでしょうか。

まず、一番関わりがあると思われるのがSDG3(保健)です。

リハビリテーション専門職として医療・福祉に関わる方が多いと思うので、SDG3には多くの方が深く関わる項目だと思います。

他にSDG4(教育)SDG8(成長・雇用)、SDG9(イノベーション)SDG11(都市)の項目にも関わりがあるのではないかと思います。

教育現場に携わっていたり、産業理学療法の分野に関わっておられる方も多いのではないでしょうか。

SDG3(保健)で理学療法士にできることはなにか

まずはSDG3の達成基準をみていきましょう。

3.1 2030年までに、世界の妊産婦の死亡率を出生10万人当たり70人未満に削減する。

3.2 すべての国が新生児死亡率を少なくとも出生1,000件中12件以下まで減らし、5歳以下死亡率を少なくとも出生1,000件中25件以下まで減らすことを目指し、2030年までに、新生児及び5歳未満児の予防可能な死亡を根絶する。

3.3 2030年までに、エイズ、結核、マラリア及び顧みられない熱帯病といった伝染病を根絶するとともに肝炎、水系感染症及びその他の感染症に対処する。

3.4 2030年までに、非感染性疾患 (Non-communicable diseases : NCDs)による若年死亡率を、予防や治療を通じて3分の1減少させ、精神保健及び福祉を促進する。

3.5 薬物乱用やアルコールの有害な摂取を含む、物質乱用の防止・治療を強化する。

3.6 2020年までに、世界の道路交通事故による死傷者を半減させる。

3.7 2030年までに、家族計画、情報・教育及び性と生殖に関する健康の国家戦略・計画への組み入れを含む、性と生殖に関する保健サービスをすべての人々が利用できるようにする。

3.8 すべての人々に対する財政リスクからの保護、質の高い基礎的な保健サービスへのアクセス及び安全で効果的かつ質が高く安価な必須医薬品とワクチンへのアクセスを含む、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ (Universal Health Coverage : UHC) を達成する。

3.9 2030年までに、有害化学物質、ならびに大気、水質及び土壌の汚染による死亡及び疾病の件数を大幅に減少させる。

3.a すべての国々で、たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約の実施を適宜強化する。

3.b 主に開発途上国に影響を及ぼす感染性及び非感染性疾患のワクチン及び医薬品の研究開発を支援する。知的所有権の貿易関連の側面に関する協定 (TRIPS協定)及び公衆の健康に関するドーハ宣言に従い、安価な必須医薬品及びワクチンへのアクセスを提供する。同宣言は公衆衛生保護及び、特にすべての人々への医薬品のアクセス提供にかかわる「知的所有権の貿易関連の側面に関する協定 (TRIPS協定)」の柔軟性に関する規定を最大限に行使する開発途上国の権利を確約したものである。

3.c 開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国において保健財政及び保健人材の採用、能力開発・訓練及び定着を大幅に拡大させる。

3.d すべての国々、特に開発途上国の国家・世界規模な健康危険因子の早期警告、危険因子緩和及び危険因子管理のための能力を強化する。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

なんということでしょう。

高齢者に対する達成基準がありません。

それもそのはず、世界の平均年齢は30.9歳だそうです。
そして、世界の人口ピラミッドは見事に三角形で、年少者の人口割合が高いです。(https://www.42os.com/)
そのため、SDGsの目標は子どもや生産年齢を対象にしているものが多くなっていると考えられます。

日本は超高齢社会ですし、私たちが普段仕事で接しているクライアントは高齢者が多いため、「保健」と聞くと高齢者を想像してしまいますが、世界では状況が異なるようです。

しかし、世界中で今後、高齢化が進んでいく国も多く出てくると考えられます。

医療が発展すると長生きできるようになり、高齢者の人口は増えます。

この点において、日本は世界で類を見ない速度で高齢化が進んでおり、世界に先駆けた取り組みを行い、モデルとなる要素があると思います。

まとめ

  • 日本ではSDG3(保健)、SDG4(教育)、SDG6(水)、SDG8(成長・雇用)、SDG9(イノベーション)についてはしっかり取り組めているが、SDG5(ジェンダー)、SDG10(不平等)、SDG11(都市)、SDG12(生産・消費)、SDG13(気候変動)、SDG17(実施手段)については課題があるとされている。
  • リハビリテーション専門職としてSDG3(保健)、SDG4(教育)SDG8(成長・雇用)、SDG9(イノベーション)SDG11(都市)の項目にも関わりがあるのではないかと思われる。
  • SDG3は保健分野の目標だが、高齢者分野の達成基準は見当たらない。
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